クロアチアのサッカー、プルヴァHNL(1部)のHNKリエカは、念願のホームスタジアム建て替えに向けた第一歩として、中国の華山国際工程公司(Top International Engineering Cooperation=TIEC)と新スタジアム建設に関する覚書に署名した。
今回の覚書署名は、2019年4月にクロアチアのドブロブニクで開催された第8回中国・中東欧国家首脳会議(通称「16+1」)で合意された同様の7事業のひとつ。
HNKリエカは1913年に開場したスタディオン・カントリダを本拠地としていたが、同スタジアムが老朽化により利用できなくなったことから、2015年以降はスタディオン・ルイェヴィツァを代替ホームとして利用。
HNKリエカは覚書の署名を公表した声明の中で、クラブを共同所有し、スタディオン・カントリダの所有者でもあるリエカ市が、当初からTIECとの協議に参加していたことを明らかにした。
また、スタディオン・カントリダの建て替え計画が複数の機関投資家に提示され、中でも中国系企業2社とドイツ・スイスの共同企業体(JV)1社が興味を示していたとした。クラブは声明で次のように述べた。
「新スタジアム整備の協議を重ねた中で、一番理念が一致したのがTIECでした。また、カントリダに念願の新スタジアムを整備するための法的根拠が、正式に認められたことをとても嬉しく思っています」
新スタジアムの収容人数は15,000人程度を想定しており、ホテルやショッピングモールも併設される。ニュース配信サイトのGol.hrによると、クロアチアのダルコ・ホルバット経済相は中国企業との覚書署名について、次のように話した。
「今回の覚書が署名されたことで、今後は事業の詳細に関する契約内容の協議が始まります。欧州連合(EU)による投資が不可能な状況で、中国の金融機関がクロアチアの事業に参入してくれたことで、今回の一連の合意が達成されたのです。
今後1年以内にUEFA基準の新スタジアム、ホテル、ビジネスセンター等の整備実現に向けた契約の合意実現したいと考えています。さらに、共同事業がうまく進めば、新たなマリーナの整備も一緒にできるかもしれません」
クロアチアでは現在、複数のスタジアム整備事業が進んでおり、2019年3月にはクロアチアサッカー連盟(HNS)のダヴォール・シューケル会長がHNSの総会で、首都ザグレブに新たなナショナルスタジアムを整備する計画があることを示唆したばかりだ。
ザグレブのスタジアムの状況については以前から議論が繰り広げられてきたが、ザグレブ市は2月、プルヴァHNL王者のNKディナモ・ザグレブとクロアチア代表が本拠地として使用しているスタディオン・マクシミールの大規模改修に乗り出すと報じられていた。
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元記事 - CHINA SET TO BACK NEW CROATIAN FOOTBALL STADIUM
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