スコットランドのサッカー、プレミアシップのセルティックFCは本拠地「セルティック・パーク」に聴覚障害や視覚障害、感覚過敏の子供たちや若者を対象としたセンサリールームを新たに開設した。2019年4月上旬のリヴィングストンFC戦から利用が始まった。
この新施設の正式名称は「ザ・ライオンズ・ビュー・センサリールーム(The Lions' View Sensory Room)」で、スタジアムのリスボン・ライオンズ・スタンド内に設置された。防音構造の15人用観戦エリアはピッチを見渡すことができる絶好の位置にあり、利用客が落ち着いて遊べる最先端の仕掛けやアイテムも用意してある。
センサリールームは、感覚過敏の子供や若者のニーズをサポートしつつ、利用者がサッカーの観戦環境などの実社会の生活空間について学んだり、対応できるよう習慣付ける目的もある。
英国のサッカースタジアムにおけるセンサリールーム拡充を推進する活動を行なっている「ザ・シッピー・キャンペーン(The Shippey Campaign)」の創設者、ピーター・シッピー氏とケイト・シッピー氏は、セルティックFCによるセンサリールーム導入について次のように話した。
「セルティックFC基金(CelticFC Foundation)のセンサリールームは、これまでスタジアムでのサッカーの生観戦ができなかったり、スタジアム独特の雰囲気に苦労していた多くのサポーターたちにとって素晴らしい恩恵をもたらすものです。
今回の導入に際してセルティックFC基金のお手伝いができたことを喜んでいますし、もちろん今後も支援していくつもりです」
セルティックFCによると、多くの利用リクエストが寄せられることが予想されるため、まずは「アビリティ・カウンツ(Ability Counts)」などのセルティックFC基金の独自プロジェクトの参加者が優先されることになるが、その後はセルティックFC基金のプロジェクトに参加していない子供たちや若者でも参加できるよう、追加の参加枠が設けられる予定だ。
また、ザ・ライオンズ・ビュー・センサリールームは、試合のないノンマッチデーには認知症やダウン症など、様々な症状を持つサポーターたちでも利用できるよう、多目的施設として運営するとしている。
センサリールームは近年、障害や症状の有無にかかわらず、多くのファンやサポーターが試合観戦に参加できるよう、イングランドのサッカースタジアムやアメリカのアリーナ、ボールパーク、スタジアムなどの施設で導入の動きが加速している。
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元記事 - CELTIC BECOMES LATEST CLUB TO INTRODUCE SENSORY ROOM
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