アメリカ全土でセンサリー対応の施設拡充を目指すNPO団体のカルチャーシティ(KultureCity)は、イリノイ州シカゴの屋内競技場のユナイテッド・センターとパートナーシップを結んだ。ユナイテッド・センターはアメリカのプロバスケットボール(NBA)のシカゴ・ブルズとプロアイスホッケー(NHL)のシカゴ・ブラックホークスが本拠地として使用している。
今回のパートナーシップにより、ユナイテッド・センターはシカゴ市内のスポーツ&エンターテインメント施設として初めてセンサリー認定を取得することになった。
カルチャーシティはこれまでにもT-モバイル・アリーナ(ラスベガス)、スペクトラム・センター(シャーロット)、ブリヂストン・アリーナ(ナッシュビル)、PNC アリーナ(ローリー)といった屋内アリーナや、プログレッシブ・フィールド(クリーブランド)といった野球場などのセンサリー事業でパートナーシップを結んでいる。
カルチャーシティとの連携により、ユナイテッド・センターは自閉症や認知症、心的外傷後ストレス障害(PTSD)などによる感覚過敏の症状を持つ子供や大人の来場客を適切にサポートできるようになる。また、感覚過敏でサポートを必要とする来場客をユナイテッド・センター職員が的確に認識し、適切に対処できるよう、医療専門家が職員に研修トレーニングを提供する。なお、センサリー認定を受ける過程で、ブルズとブラックホークスのフロント職員も研修を受けた。
今後、ユナイテッド・センターで開催されるイベントではノイズキャンセリングヘッドホン、手持ち無沙汰やストレスを解消するおもちゃ数種類、言語キューカード、ウェイトひざ掛けなど、落ち着きを取り戻す効果があるといわれるグッズが入ったセンサリー・バッグを提供する。センサリー・バッグはアリーナ内のカスタマーサービスデスクで提供され、防音効果のあるクワイエットルームも整備される予定だ。
ユナイテッド・センターのジョー・マイラ運営管理担当バイスプレジデントは、センサリー認定取得について次のように話した。
「ユナイテッド・センターが正式にシカゴ市のセンサリー認定アリーナになり、センサリー対応が必要なすべての来場客の皆様に快適なアリーナ体験を提供できるようになったことを心から誇りに思っています。
ユナイテッド・センターとそのアリーナ体験をさらに進化させていく中で、来場客の皆様とその安全は常に我々の最優先事項です。今回のセンサリー認定は、ユナイテッド・センターでのゲスト体験をさらに素晴らしいものにしていくための非常に大きな一歩なのです」
ユナイテッド・センターは3月にNBAとNHLの両リーグの試合を開催するアリーナとしては最大となる最新鋭スコアボードを設置する計画を発表したばかりだ。最新鋭スコアボードと同じく、設置予定の没入型アリーナ音響システムも2019-20年シーズン開幕時から運用開始の予定だ。
Copyright: Xperiology/TheStadiumBusiness.com - reproduced with permission.
元記事 - UNITED CENTER TO CATER FOR FANS WITH SENSORY NEEDS
THE STADIUM HUBの更新お知らせはこちらをフォロー
Twitter:@THESTADIUMHUB
Facebook:THE STADIUM HUB