エル・コンフィデンシアル紙の報道によると、スペインのサッカー、ラ・リーガのプリメーラ・ディビシオン(1部)のレアル・マドリードCFは、本拠地のエスタディオ・サンティアゴ・ベルナベウ(収容人数81,044人)の改修資金を調達する金融機関として、アメリカの金融サービス大手のバンクオブアメリカ・メリルリンチ(Bank of America Merrill Lynch)社とJPモルガン・チェース(JP Morgan Chase)社を選定した。
同紙は、金融業界の関係者による情報として、両社がレアル・マドリードに対し、総額5億7,500万ユーロ(約719億円)の貸付を行い、また、サンタンデール銀行(Banco Santander)やカイシャバンク(CaixaBank)といったスペインの銀行も参加すると報じている。
同紙は、2018年夏にJPモルガンのジェイミー・ディモンCEOがレアル・マドリードのフロレンティーノ・ペレス会長が面会し、自ら支援を申し出るなど、同社がこの改修計画への融資を重要視していたことから、JPモルガンが最有力候補として考えられていたと指摘した。
高額な放映権料など、レアル・マドリードが得る莫大な収入は財務保証として認識されることから、サンティアゴ・ベルナベウ改修計画は低リスクの融資対象と考えられている。さらに、JPモルガンにとって同計画は、金融市場で大きな存在感を示す好機ともいえる。
同紙によると、レアル・マドリードは返済期間を30年間とし、利息は最大で2.5%となると予想されている。なお、JPモルガンは改修後のサンティアゴ・ベルナベウの命名権契約獲得の有力候補にもなりそうだ。
スタジアムの改修計画については、2018年9月にペレス会長がサンティアゴ・ベルナベウを世界最高のスタジアムにすると発表し、改修計画の詳細について説明した。
これを受けてレアル・マドリードのソシオ会員の代表者たちが、クラブ役員会に対して借入による資金調達スキームを承認した経緯がある。
2017年の夏にサンティアゴ・ベルナベウの改修案が承認された時点では、総工費は約4億ユーロ(約500億円)と試算されていた。
だが、2018年のスキーム承認時にはその額が5億2,500万ユーロ(約656億円)にまで膨れ上がっていたことから、ペレス会長がクラブの好調な財務状況を理由に、借入が理想的な資金調達方法であると説明していた。
※金額はすべて2019年2月中旬で換算
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元記事 - JP MORGAN, MERRILL LYNCH TO FINANCE BERNABÉU REVAMP - REPORT
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