2019年シーズンより米・メジャーリーグ・サッカー(MLS)に参入するFCシンシナティは、2億ドル(約222億円)以上をかけてシンシナティ市ウェストエンド地区に建設するMLS水準の新スタジアムの主な建設パートナー企業を発表した。
さいたまスーパーアリーナなどを設計したダン・マイス氏が率いる建築設計会社のマイス(MEIS)社がスタジアムの設計を担当し、ターナー・コンストラクション(Turner Construction)社が工事管理を担う。また、スタジアム建設全体の管理をザ・マチェーテ・グループが請負い、資金の調達や管理を担当するファイナンス・パートナーにはU.S.バンク (U.S. Bank)が決定した。
マイス社は、スポーツ施設の建築分野で最も革新的な設計会社のひとつとして広く認識されており、ファン体験と収益源創出の両面で向上に繋がる設計を生み出している。現在、同社が設計したASローマ(イタリア)とエヴァートンFC(イングランド)の新スタジアム計画は、新たなベンチマーク・プロジェクトとして大きな注目を集めている。
FCシンシナティのジェフ・バーディング社長兼ジェネラル・マネージャーは、新スタジアムの建設パートナーについて、次のように話した。
「FCシンシナティのMLSスタジアムのプロジェクトに、発表した4社に参加してもらうことになり、非常に嬉しく思っています。設計と建設に関しては、各領域に複数の有力な候補がいましたが、マイスとターナー・コンストラクションは、近年注目されているファン重視の施設建設という流れの先駆者的な存在です。
ですので、業界の先頭を走る2社がクラブのMLSスタジアム・プロジェクトに参加してくれるのは嬉しいかぎりです。両社は象徴的なスタジアム建設における豊富な経験だけでなく、サッカー界を代表するスタジアム計画で協働してきた経緯もあります。
また、ザ・マチェーテ・グループのような業界のリーダーがプロジェクト全体を管理し、U.S.バンクがスポーツ市場における経験を基に金融面でサポートしてくれることになり、まさにクイーンシティ(シンシナティの愛称)、ウェストエンド地区、そしてクラブの未来にふさわしいスタジアムを建設する最強の集団ができました」
マイスを率いるダン・マイス氏と同社の主要スタッフは、これまでにもトヨタ・パーク(シカゴ)、タレン・エナジー・スタジアム(フィラデルフィア)、リオ・ティント・スタジアム(ソルトレイクシティ)、スタブハブ・センター(ロサンゼルス)というMLSのスタジアムや、ポール・ブラウン・スタジアム(シンシナティ=NFL)、ステイプルズ・センター(ロサンゼルス=NHL/NBA/屋内アメフトなど)、セーフコ・フィールド(シアトル=MLB)などのスポーツ施設を設計してきた。
マイス氏は、FCシンシナティのスタジアム計画について、次のように話した。
「キャリアにおいて重要な出発点となった街に戻ってこれることは、スタジアム設計士にとって稀なことです。(シンシナティの)ポール・ブラウン・スタジアムは、私のキャリアの中で最も大事なプロジェクトであり、そしてFCシンシナティのスタジアム・プロジェクトのおかげで、私にとって大きな意味を持つこの街へ戻ってこれることになりました。FCシンシナティのスタジアムは、ウェストエンド地区独特の世界観を持った、まさに都市型スタジアムになるでしょう」
なお、マイスはデザイン部分のいくつかについて、地元企業のエレヴァー・デザイン・グループとパートナーシップを組んでいる。
これまでに170億ドル(約1兆8,900億円)以上の売上高を誇るターナー・コンストラクションは、アメリカ最大の工事管理会社として知られ、スポーツ施設の整備・建設業界のリーダーだ。現存するMLSスタジアムの45%以上の建設工事を管理してきた実績があり、2022年FIFAワールドカップ・カタール大会のドーハの施設整備事業にも着工準備サービスを提供している。
※金額はすべて2018年8月下旬で換算
©2018 PanStadia & Arena Management - reproduced with permission.
元記事 - MEIS to design FC Cincinatti Stadium
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