2022年に開催予定のFIFAワールドカップ(W杯)・カタール大会を組織する2022年大会インフラ整備最高委員会(SC=Supreme Committee for Delivery & Legacy)が、スタジアム整備に従事する建設作業員のためのアプリを発表した。
このアプリは、試合会場のスタジアム建設に従事する作業員が、仕事中もプライベートの時間もカタールでの滞在を楽しめるように、SCの従業員福祉部と特別プロジェクト室がカタール・イノベーション・コミュニティ(Qatar Innovation Community)とのコラボレーション事業で開発したものだ。
SCによると、このアプリは「マダド - SC従業員(Madad - SC Workers)」と呼ばれ、建設現場で働く作業員の多くがスマートフォンを使っていることから開発されたとのこと。
スタジアムや練習場などのインフラ整備現場で働く250人の作業員を対象に試験導入を行ない、現在は全22,000人に提供されている。「マダド」はアラビア語とヒンドゥー語で「ヘルプ」という意味だ。
SCのプロジェクト・アドバイザーのオスカー・リエバナ氏は、地元のIT企業のA101社とアプリを開発するにあたり、ルサイル・スタジアムの建設現場で働く作業員たちに、アプリの特徴、機能性、デザインについて意見を求めた。
アプリには簡単に操作可能な融資および送金オプション、家族や友人とのコミュニケーション、滞在中のレジャーや社交に関する注意、健康や栄養に関する情報へのアクセス方法、SCの職場の苦情ホットラインへのアクセス方法、アンケート、個人情報書類の保管方法、緊急時の連絡先、地図、ATM、公園、病院の位置情報などが含まれている。
SCの従業員福祉担当エグゼクティブ・ディレクターのマフムード・クトゥーブ氏は、アプリについて次のように話した。
「今回配布されたアプリは、時と場所を問わず、作業員の方々に必要なサポートを提供できるものです。また、アプリにより組織委員会と作業員の皆様が直接コンタクトできます。このことは、我々もこれまでの経験で非常に重要だと感じています。
建設作業員専用アプリの導入は、2022年FIFAワールドカップのスタジアム整備に従事する作業員の皆様の安全を守るために、SCが革新的テクノロジーを積極的に駆使していることの端的な事例といえます。
整備事業の開始当初から、作業員の皆様にとって役立つアプリを開発するために、実際に使用することなる方々からの意見や感想を大事にしました。カタールでの滞在期間を充実なものにできるよう開発されたこのアプリの最初のバージョンは、そういった作業員の皆様のフィードバックによって完成したのです」
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元記事 - QATAR 2022 LAUNCHES APP FOR STADIUM WORKERS
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