ドルトムント、スタジアムに導入するドリンクカップのリサイクル方法を見直し
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ドルトムントの本拠地ジグナル・イドゥナ・パルク
ドルトムントの本拠地ジグナル・イドゥナ・パルク (画像:Валерий Дед)

サッカーのドイツ・ブンデスリーガ(1部)のボルシア・ドルトムントは、本拠地ジグナル・イドゥナ・パルクで返却式のリサイクルカップを導入する計画を公表した。

ドルトムントは現在、ポリ乳酸(PLA樹脂)と呼ばれるトウモロコシの澱粉を原料にするエコプラスチック製の使い捨てカップで飲料を提供しているが、19歳のサッカーファンのニック・ヒューベック氏がオンライン署名嘆願活動を立ち上げ、カップを返却してリサイクルする方法の導入を要請し、10万人がこの嘆願書に署名したことから、方針を変えることになった。

ヒューベック氏は2018年6月に、クラブ関係者とドイツの環境保護団体のドイツ環境アクション(Deutsche Umwelthlife=DUH)と新方式の導入について協議した。

今後はドルトムントとDUHが新方式の計画策定について協議していく。ボルシア・ドルトムントのマネージング・ディレクター、カーステン・クラマー氏は、方針の転換について次のように話した。

「今回の方針変更は、環境保護の観点から考えても合理的で、何より持続可能な提案です」

収容人数81,000人のジグナル・イドゥナ・パルクは、ドイツ最大のスタジアムで、欧州全体でも最大級のスタジアムのひとつとして知られる。クラマー氏は、同クラブはすべてのクラブショップで、ビニール袋の使用を廃止すると述べ、また、次のように話した。

「現在、ドルトムントのサポーターたちは、スタジアムではトウモロコシの澱粉でできたドリンクカップを使っており、使用済みカップは近くのバイオガス施設でリサイクルされています。ですが、プラスチックごみに関する議論が再燃し、また、PLA樹脂のカップが、原材料の抽出からリサイクルにいたる全工程において、環境にどのような影響を与えるか、我々も多くの新しい知識を得ており、結果的に2015年夏に決定したPLA樹脂カップ使用の方針を見直すことにしました。

新たな一歩を踏み出すために、返却可能なカップの導入を受け入れる準備をしていますが、ジグナル・イドゥナ・パルクは、その雰囲気だけでなく、多くの意味で特別なスタジアムです。そのため、新たに導入するリサイクルカップのシステムは、厳格なエコロジー基準を遵守しつつ、最も環境とクラブのサポーターに配慮したソリューションでなければならず、これは大きな難題ともいえます。

また、新ソリューションは、ドイツ最大のスタジアムであるジグナル・イドゥナ・パルク、さらにいえば、毎試合25,000人の熱狂的なサポーターが集う南スタンド(イエローウォールという1層スタンド)のセキュリティ・オペレーション厳しいチェックに耐えうるものでなくてはなりません」

DUHのリサイクル処理担当部長のトーマス・フィッシャー氏は、今回の決定について、次のように話した。

「ボルシア・ドルトムントが提案に対して、直接行動してくれたことに感謝します。DUHとしては、クラブと建設的に協働し、私たちの専門知識を提供しながら、新しいリサイクルカップの運用システムを実施できるようサポートしていきたく思っています。

また、私たちもドルトムント特有、つまりドイツ最大のスタジアムならではの特殊な状況については十分に理解しており、ジグナル・イドゥナ・パルクにおける返却可能なリサイクルカップの運用システム構築には、慎重な熟議が必要だと考えています」

Copyright: Xperiology/TheStadiumBusiness.com - reproduced with permission.
元記事 - DORTMUND RETHINKS STADIUM BEAKER STRATEGY

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