スポーツ&エンターテインメント興行大手のアンシュッツ・エンターテイメント・グループ(AEG社)と米・アイスホッケーのプロリーグ(NHL)に所属するロサンゼルス・キングス(LAキングス)は、世界中のアリーナや公共施設で活用できる環境配慮型の新技術を展開する新事業で、ブルーエコ・テクノロジー・グループ(BluEco Technology Group)と提携した。
この新技術はブルーエコ液晶清浄システム(BluEco Liquid Crystalline Turbex=ブルーエコLCT)と呼ばれ、屋内施設の空気を清浄化しながら真水を生成することで、氷床造成に必要な上質な水の確保を実現。アリーナや施設の運営者や所有者にとっては、電力コストの大幅削減も視野に入る。
さらに、ブルーエコLCTの導入により、マッチデーに観戦客や選手が体感する快適度も向上し、運営管理コストの削減も期待できるので、チームやアリーナの運営管理者にとっても朗報だ。
また、AEGとブルーエコは世界中の施設に同技術を導入することで、NHLが推進する「グリーナー・リンクス(Greener Rinks)」キャンペーンの展開に協力できると考えている。ブルーエコが独自に開発したブルーエコLCTは分子レベルの環境配慮型エアフロー管理システムで、施設内部の空気の流れを管理しながら、質の高い水を生成するのが特徴だ。微粒子レベルで空気を清浄化するため、公共用水施設を利用せずに氷床の造成・管理が可能となる。
同システムはNHLの2017-18年シーズン中に、キングスの本拠地「ステイプルズ・センター」で試験導入され、数十万ガロンの水が節約された。
AEGのダン・ベッカーマン社長兼CEO(最高経営責任者)は以下のように話した。
「ブルーエコとのパートナーシップを通じ、氷床の造成に必要な水量とその水質の確保という、アイスホッケーのフランチャイズや施設所有者が抱える最も重要な課題を解決する革新的な技術を導入しました。サステナビリティ(持続可能性)に対する弊社のビジョンや決意を共有してくれるNHLも、この新システム導入に全面的に協力してくれており、非常に頼もしく感じています。
AEGは10年以上にわたり、二酸化炭素排出量や水の使用量の削減に取り組んできました。これらは、水不足に直面するロサンゼルスのような都市にとって重要な問題です。弊社の役目は、この画期的なシステムを他のチームやアリーナでも導入し、アイスホッケー界や水保全の分野で大きなインパクトを残すことです」
同社のスポーツ部門(AEG Sports)のケリー・チーズマンCOO(最高執行責任者)も以下のように説明した。
「ブルーエコとのパートナーシップにより、AEGは、北米や世界中のアリーナへの導入が計画される革新技術の最前線に立つことができました。屋内のエアフローを戦略的かつ効率的に管理することで、空調で冷風を流さなくても質の高い氷を管理できるようになったため、より快適な観戦体験が可能になりました。また、ブルーエコLCTシステムは運用コストが安いだけでなく、既存のHVAC(冷暖房空調)システムの効率を向上するため、結果的に電力消費量も削減してくれます」
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元記事 - AEG, LA KINGS LAUNCH INNOVATIVE WATER TECH SOLUTION FOR ARENAS
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