米・アメフトプロリーグ(NFL)のボルチモア・レイブンズは、本拠地「M&Tバンク・スタジアム」でのファン体験向上を狙い、ゲームデーの飲食商品の料金を大幅に値引く新企画「フロック・フレンドリー・フェア(Flock Friendly Fare)」を導入した。
同スタジアムで最も人気が高いメニュー21品に対し、最大で53%、平均でも33%の割引が適用される。
レイブンズのディック・キャス社長は以下のように説明した。
「多くの皆さんがご存知かもしれませんが、私たちは各試合の終了後に来場者の皆さんにアンケート調査に参加してもらい、スタジアムで何がうまくいっていて、何がうまくいってないかなど、多くの意見を収集してきました。結果的に、ここ数年間で最も多かった批判が、ゲームデーの飲食商品の値段の高さでした。
そこで、私たちはファンの皆さんの苦情に真摯に耳を傾け、対策を練ったわけです。そして、ゲームデーにM&Tバンク・スタジアムで販売される飲食メニューの内、最も人気が高い21品について大幅な値引きを実施することにしました」
値引きについては2017年のシーズン中から議論され、2018年3月になって大きな発言力を持つレイブンズのオーナー、スティーブ・ビスコッティ氏が承認した。
キャス社長は、ゲームデーの飲食販売による売上は150万米ドル(約1億6500万円)以上落ちる見込みで、値引きによるコストはレイブンズが吸収することになると話した。
同様のケースでは、昨シーズンに新たにメルセデス・ベンツ・スタジアムに本拠地を移転したアトランタ・ファルコンズも飲食商品の値段を下げた。
レイブンズが値引きを決定した全21品のうち、12品が食事のメニューで、残りの9品は飲料だ。今回の値引きで、国産ビール商品(354ml)は初めて5米ドル(約550円)になる。
値引き対象に含まれる13品は5米ドル以下で販売されるほか、9米ドル(約990円)を上回る金額で販売される対象商品はない。
平均値引率は食事メニュー12品の料金で38%、4品のノンアルコール飲料で39%、そして5品のアルコール飲料で16%だ。
来場客がコンボミールやファミリーミールといったセットメニューを購入した場合、30%を超える割引が適用されることになる。
今回の飲食商品の値引き事業は、M&Tバンク・スタジアムでのファン体験向上のために1億2,000万米ドル(約132億円)を投資する3カ年計画の一環だ。
レイブンズは今シーズン、アップグレードされた音響システム、より強力になったWi-Fi、角部分に設置された大型モニター、エスカレーターなどの新機能を次々に公表する予定だ。前述のキャス社長は以下のように話した。
「私たちの目標は、M&Tバンク・スタジアムをフットボール観戦に適したスタジアムだけでなく、家族連れの方々が日曜日の午後に訪れたいと思うような魅力的な場所にすることなのです」
※金額はすべて2018年6月中旬で換算
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元記事 - F&B prices slashed at M&T Bank Stadium
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