米国のスポーツ施設照明大手のムスコ・ライティング(Musco Lighting)社は2018年の夏、ドイツ・ゲルゼンキルヒェンのフェルティンス・アレーナに、同スタジアム用に独自にカスタム設計したLED照明システムを導入する。
フェルティンス・アレーナは、サッカーのドイツ・ブンデスリーガ(1部)のFCシャルケ04の本拠地で、新システムの導入により、ピッチの視界の改善、省電力、照明を使ったライトショーの開催、HD画質のTV中継の向上などの利点が見込まれる。
2001年の開場時より、シャルケ04が利用するフェルティンス・アレーナだが、これまでにはUEFAチャンピオンズリーグの決勝や2006年のFIFAワールドカップ・ドイツ大会の5試合の会場となったことでも知られる。だが、現在使用している照明は設置から15年以上が経過しており、LEDを駆使した最先端のシステムと入れ替えることが決定した。
決定に至るまでは、LED照明メーカー数社を吟味したが、最終的に米国に拠点を置くムスコ・ライティング社の「Total Light Control™ for LED」システムを採用することとなった。
同システムは、フェルティンス・アレーナ仕様にカスタム設計されており、各LEDは従来のナイター照明システムに比べ、より均等な光量を配分できるように調光可能だ。さらに、選手や観客の目がくらまないように眩しさを制御する特許取得済みの特製バッフルも組み込まれる。
また、新システムではDMX制御により、各LED電球の発光パターンを音楽に合わせて革新的な特殊効果やライトショーを演出することができる。
単一区画でなく多方向へ照射するため、コントラストの強いクッキリとした影を劇的に減らし、スタジアム内の均等な射光を実現。TVなどのHD中継にとっては非常に有用な照明環境を創り出す。
UEFA欧州選手権2024(EURO2024)の開催国に立候補しているドイツサッカー協会の招致申請が成功した場合、フェルティンス・アレーナは開催会場のひとつとして選定される。
今夏に導入される新システムは、ブンデスリーガだけでなく、2019-2020シーズンに施行されるUEFAエリートレベルA照明基準の要件も満たすことになる。
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元記事 - New LED floodlighting for VELTINS-Arena
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