イングランド・プレミアリーグのワトフォードが本拠地のスタジアム「ヴィカレージロード」にセンサリールームを開設して1年を迎えた。
センサリールームは、自閉スペクトラム症や感覚過敏の症状により、大観衆の人混みや大音量の歓声への対応に悩みを抱える子供たちでも安心して観戦できる特別エリアだ。ヴィカレージロードでは2016年12月にオープンした。
スタジアムの角部分に設置された同ルーム内には、ピッチを一望できる観戦エリアに加え、試合や会場の雰囲気に動揺してしまった子供が落ち着きを取り戻せるように設計された「カーミングエリア」も併設されている。
クラブによると、すでに40組以上の家族がセンサリールームで試合を観戦しており、そのほとんどがヴィカレージロードを初めて訪れたという。また、センサリールームでの観戦後に、スタジアム内の一般席で観戦するようになった家族もあるそうだ。
「利用されるお客様には非常に喜んでいただいています」と話すのは、クラブのマッチデースタッフのサラ・ラベンダー氏だ。以前は、自閉スペクトラム症の子供たちと接する仕事に従事していたこともある。
「今まで、なかなかスタジアムで観戦する機会のなかった家族にとっては、子供たちが楽しく試合を観ることができる空間はとてもありがたいものです。クラブとしても、これまでスタジアムに来られなかった家族の方々が、センサリールームで楽しい時間を過ごせることで、頻繁にスタジアムに足を運んでいただけるようお手伝いできることは嬉しいことです」
サンダーランドやワトフォードに続き、新たにアーセナルなど3つのプレミアリーグ所属クラブが同様の施設を開設している。また、ワトフォードには2022FIFAワールドカップ カタール大会組織委員会のワーキングループが視察に訪れたばかりだ。会場となる、現在建設中のスタジアムにもセンサリー施設の導入を検討しているという。
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元記事 - WATFORD CELEBRATES SENSORY ROOM ANNIVERSARY
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