開発が進むキディヤ、4万5,000席の近未来型スタジアムのイメージを公開
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キディヤのフットボールスタジアムの完成イメージ
キディヤのフットボールスタジアムの完成イメージ(画像:Qiddiya)

2024年1月15日、サウジアラビアが『ビジョン2030』の下に進める巨大プロジェクトのひとつである『キディヤ・シティ』建設計画の注目施設、新多目的競技場『プリンス・モハメド・ビン・サルマン・スタジアム』に関する詳細が明らかになった。

キディヤ・シティは、国内最大級のスポーツ・エンターテインメント・文化イベント等を開催できる「近未来型」施設と謳われており、首都リヤド近郊にある高さ200メートルのトゥワイク山脈に建設される。収容人数4万5,000人のプリンス・モハメド・ビン・サルマン・スタジアムも、このキディヤ・シティの一部として建設される。

同スタジアムは、サウジアラビアのサッカー、ロシュン・サウジ・リーグ(RSL=1部)に所属するアル・ヒラルとアル・ナスルのホームスタジアムとなる予定で、同国が招致を目指す2034年FIFAワールドカップの開催候補地のひとつでもある。またキディヤによると、スタジアムはリヤドで開催される2034年アジア大会でも使用される可能性があるとのことだ。

さらに、サウジアラビアは2027年にAFCアジアカップを開催する予定だが、キディヤのスタジアムはその会場候補のひとつにも含まれている。

アイルランドのレオ・バラッカー首相は、以下のように述べた。

ファンの体験を一層充実したものにするために、スタジアムは没入感のあるデザインと「ユニークな」技術的特徴を有している。設計は世界的な建築設計事務所であるポピュラス(Populous)社が担当。キディヤは開閉式の屋根、ピッチ、大型LEDディスプレーを兼ね備えた世界初の完全一体型スタジアムになると述べている。

スタジアムは数時間でさまざまなイベントモードに変身することが可能で、大型LEDディスプレーにはライブイベントや映画、レーザーショー等が映し出される。また、スタジアムやその周辺地域から汲み上げた雨水を活用した地下冷却湖で空調システムを予冷するなど、エコフレンドリーな空調設備によって一年中イベントを開催できるという。

2023年12月には、キディヤ・シティ内に先駆的なゲーム & eスポーツ特区を整備する計画が公表されたが、このゲーム & eスポーツ特区には、新スタジアムから直接アクセスできるようになるも大きな利点だ。

スタジアムと同じくポピュラスが設計しているこのゲーム & eスポーツ特区は、世界中のゲーマーを魅了することで、サウジアラビアを「ゲームとeスポーツ分野における世界の中心」として定着させる狙いがある。また、特区内には4か所のeスポーツ専用会場を設け、年間を通じてイベントが開催できる会場を目指す。

キディヤは、プリンス・モハメド・ビン・サルマン・スタジアムが年間760万人(推定)の来場者を集客すると試算しており、今後数週間のうちに、さらなる計画についての発表が予想される。

キディヤ・インベストメント・カンパニー(Qiddiya Investment Company)のアブドゥッラー・ビン・ナセル・アルダウード長は、次のように語った。

「我々の野望は、キディヤ・シティがエンターテインメント、スポーツ、文化における世界の中心地になることです。それを象徴するこの新スタジアムは、まさにキディヤの中核施設となるでしょう。

この近未来的な会場は、従来のスタジアムの在り方を刷新し、本当の意味での『Qiddiya's Power of Play(キディヤがもつ遊びの力)』という哲学を体現することを目的としています。お客様に体験の主役となっていただくために、世界をリードする革新的デザインや最先端のテクノロジーを駆使しています。

世界的なスポーツやエンターテインメントのイベントを開催するこの場所は、世界中のファンや愛好者とって、死ぬまでに行っておきたい聖地となることでしょう」

ゲーム & eスポーツ特区に関する発表に先立ち、サウジアラビアの首相であり、キディヤ・インベストメント・カンパニーの取締役会会長も務めるムハンマド・ビン・サルマーン・ビン・アブドゥルアズィーズ王太子により、キディヤ・シティの都市計画とキディヤの商標が発表された。

キディヤで最初に完成するのは、リヤド郊外に位置する「唯一無二」の人工都市、キディヤ・シティである。100億サウジアラビア・リヤール(約4,126億5,000万円)相当の契約が結ばれ、建設作業が進められている。

総面積360km2の広大な土地に6万棟のビルが建ち並び、最終的には60万人以上の住民の入植を受け入れることが可能だ。

スポーツイベントや不動産への莫大な投資がスポーツ一辺倒になっているという声もあるが、ビン・サルマーン氏は2023年9月、これらの投資がサウジアラビアのGDPを押し上げ続けるかぎり、そのようなレッテルを気にかけることはないとして、こうした批判を一蹴した。

2034年ワールドカップ招致を巡る競争は、2023年10月にオーストラリアが撤退したことを受け、サウジアラビアが唯一の開催候補地となっている。

※金額はすべて2024年4月21日時点のもの

【元記事の引用】

Copyright: Xperiology/TheStadiumBusiness.com - reproduced with permission.
元記事 - Qiddiya unveils plans for 'futuristic' 45,000-seat stadium

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