アイントホーフェン工科大学、ヨハン・クライフ・アレナで画期的な飛沫感染リスク実証実験を開始
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ヨハン・クライフ・アレナで実施された実証実験
ヨハン・クライフ・アレナで実施された実証実験 (画像:Eindhoven University of Technology)

オランダのサッカー、エールディヴィジ(1部)のAFCアヤックスの本拠地『ヨハン・クライフ・アレナ』で、withコロナ時代における安全なスタジアム観戦方法を確立するための重要な科学研究プロジェクトが実施されている。

このプロジェクトは、オランダ北部のアイントホーフェン工科大学(TU/e)がスタジアムやアリーナといった大規模集客施設の観客席やスタンドでエアロゾルがどのように飛散するかを調査するもので、2020年12月3日から開始。サッカースタジアムの参加はヨハン・クライフ・アレナが初となる。

研究対象となっているのは飛散するエアロゾルの濃度と飛沫状態のウイルスの生存期間で、ヨハン・クライフ・アレナでの実験では、まず第一段階として無人のスタンドに人口エアロゾル噴射機を設置。応援やチャント、歌などで大声を出す一般的なサッカーファンの口から出るとされる飛沫と同程度の人口エアロゾルが噴射され、座席間に設置されたセンサーがエアロゾルの飛散状況を捉える仕組みだ。今回の実験では、座席列の横に設置した空気清浄機で飛散したエアロゾルを除去できるか調査することが最終的な目的となる。

ヨハン・クライフ・アレナは、オランダ政府の承認を得れば、2021年1月には有観客の状態でさらなる実証実験を行なうことができるとしている。実施されれば、研究チームは特にエアロゾル内のウイルス量と生存期間、感染リスク、観客間の飛沫およびエアロゾルの伝染状況、そしてスポーツ施設および施設内の人流におけるエアロゾル濃度に注視することになる。

また、研究チームは同時進行で、スポーツ業界や政府が感染対策ガイドラインやプロトコルを一層強固なものに改善できるよう、一般的なリスク分析方法の確立を模索しており、2021年初頭には最初の検証結果が公表される見込みだ。

ヨハン・クライフ・アレナの広報担当者はオランダの放送局のNOSに対し、今回の科学研究が画期的なものだとしたうえで、次のように話した。

「今回の実験は、来場客の皆様や選手たちにどのようなリスクがあるか分析するもので、ヨハン・クライフ・アレナは私たちが知るかぎりこの実験の舞台となる世界初、少なくともオランダ初のサッカースタジアムになります」

Copyright: Xperiology/TheStadiumBusiness.com - reproduced with permission.
元記事 - Johan Cruijff ArenA testbed for 'groundbreaking' COVID-19 research

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