アメフトの全米最高峰、ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)のグリーンベイ・パッカーズは、本拠地『ランボー・フィールド』の完全キャッシュレス化が完了したと発表した。
事業内容について発表したパッカーズとホスピタリティ・パートナーのデラウェア・ノース(Delaware North)社によると、ランボー・フィールド内の飲食売店やパッカーズ・プロ・ショップ(グッズ販売店)、券売所、スポーツバーの『1919キッチン&タップ』、ミュージアムとスタジアムのツアーアトラクション『パッカーズ・ホール・オブ・フェイム&スタジアムツアーズ』、その他すべての販売地点管理(POS)の決済システムがキャッシュレス化され、これらの施設ではゲームデー、ノンゲームデーにかかわらず、キャッシュレス決済が可能になったとのことだ。
また、ランボー・フィールドに隣接する複合施設『タイトルタウン』内のパッカーズ運営店舗もすべてキャッシュレス化されたが、パッカーズが運営していない店舗への影響はない。今回の完全キャッシュレス化は、パッカーズがスタジアムでのファン体験向上を目指し、2020年8月に実施したランボー・フィールドのコンコースや飲食店舗の改修およびPOSシステム刷新事業の最終段階といえるだろう。
ランボー・フィールドの完全キャッシュレス化は、当初は今後の数シーズンにかけて段階的に実施される予定だったが、新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大の影響を受け、急遽今季中での導入が決まったもの。ただ、観客の入場を許可した状態での公式戦開催がいつ頃になるのか、現時点では目途が立っていない。
パッカーズは2020年10月上旬、グリーンベイ地域およびウィスコンシン州全体のCOVID-19陽性者数と入院患者数が「懸念されるレベルで増加している」ことを理由に、今シーズンの公式戦は無期限で無観客試合とする方針を発表したばかりだ。
グリーンベイ・パッカーズのチャーリー・ミラーワイズ事業開発&ホスピタリティ担当部長は、ランボー・フィールドのキャッシュレス化について次のように話した。
「ランボー・フィールドに来場するお客様の多くは、試合の観戦体験を何よりも大事にされています。
2020年8月の改修に続き、ランボー・フィールドを完全キャッシュレス化したことで、スタジアム内の決済は今まで以上に迅速かつ簡単になります。これにより、お客様はもっと多くの時間をパッカーズの応援や観戦に使っていただくことができるようになります。また、COVID-19パンデミックに直面している現状では、完全キャッシュレス化はお客様やスタッフの安全と健康を守る方策でもあるのです」
今回のキャッシュレス化により、ランボー・フィールドを訪れたファンやゲスト、観光客などの来場者は、従来の認証方式のクレジットカードやデビットカードだけでなく、Mastercard NearbyTMモバイルアプリ、Apple Pay、Google Pay、タップアンドゴー方式のクレジットカードなどの非接触型(コンタクトレス)決済も利用できるようになった。今後は、さらに多くの種類のモバイル決済システムを導入していく予定だという。
さらにクレジットカードや銀行が発行するデビットカードを持っていない来場客も、スタジアムに設置されたプリペイドカード発行機に現金を投入してプリペイドカードを購入すれば、ランボー・フィールドだけでなく、スタジアム周辺の(マスターカードが利用可能な)ショップやレストランでもプリペイドカードでの支払いが可能になる。
デラウェア・ノース・スポーツサービス(Delaware North Sportservice)社のジェネラル・マネージャー、ダスティン・アンダーソン氏は、次のように話した。
「ランボー・フィールドのホスピタリティサービス体験をさらに便利なものにするために、弊社とパッカーズは緊密に連携してきました。COVID-19パンデミックへの対応が続く中、多くのスタジアムやアリーナでお客様の接触機会を少なくするための運営改革を余儀なくされていることを考えると、今回の完全キャッシュレス化は重要な第一歩といえるでしょう」
2020年10月上旬には、同じくNFLのサンフランシスコ・49ersもスタジアムにおけるファン体験向上のため、本拠地のリーバイス・スタジアムの完全キャッシュレス化すると発表している。
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元記事 - Packers go cashless at Lambeau Field
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