ラスベガスに移転のレイダース、PSL完売で予想以上の設備投資金を確保
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ラスベガスのアレジアント・スタジアム
ラスベガスのアレジアント・スタジアム (画像:Raiders)

全米アメフト最高峰リーグのナショナル・フットボール・リーグ(NFL)のラスベガス・レイダースは、新たにネバダ州ラスベガスに建設中のアレジアント・スタジアムのパーソナル・シート・ライセンス(PSL)が完売し、当初予測されていた売上額を2億2800万米ドル(約254億3600万円)ほど上回る記録的な売り上げとなったことを発表した。また、屋根構造の設置に関する懸念が報じられていることについては、同スタジアムは予定通り2020年7月末に開場すると強調した。

PSLはシーズンパスの購入権。PSLを購入・保有することでシーズンパスを毎年購入(更新する)ことができるが、必要がなくなれば第三者に売却することができる。売却もシーズンパス更新もしない場合はPSLの放棄とみなされ、当該座席のPSLは球団に返還される。レイダースは65,000席の新スタジアムの約90%の座席についてPSLを発行済みで、各PSLは席種によって500米ドル~75,000米ドル(約55,780円~836万7000円)で販売された。

レイダースは、2020年1月22日に正式にカリフォルニア州オークランドからラスベガスに移転しており、チーム関係者は当初、PSLの販売で2億5000万米ドル(約279億円)の売上確保を目指していた。だが、スタジアムの建設主体であるラスベガス・スタジアム・オーソリティ(Las Vegas Stadium Authority)によると、発行したSPLは完売し、最終的な売上額は4億7800万米ドル(約533億2650万円)となった。完売したPSLの約60%はネバダ州の住人が購入し、残り40%のほとんどは、レイダースが2019年度までホームタウンとしていたオークランドのあるカリフォルニア州の住人が購入した。

完成後はラスベガスの新たなランドマークになる
完成後はラスベガスの新たなランドマークになる (画像:Raiders)

LasVegasReview-Journal紙は、レイダースはPSLの販売で得た追加資金をボックス席の増設、約2,415.5㎡の広さのフィールドレベルクラブ(ホスピタリティエリア)、家具や装飾品のアップグレード、インターネット接続の向上といった設備投資に使うと報じている。

総工費19億7000万米ドル(約2,198億円)のアレジアント・スタジアムでは、2020年8月29日、9月5日、9月12日にネバダ大学ラスベガス校のアメフト部が試合を開催することが決まっており、予定されている7月31日の竣工は重要になってくる。ところが、建設の重要なポイントなる屋根構造の設置に遅延が生じているとの報道が1月中旬にされた。

この報道は、2019年12月にアレジアント・スタジアム建設事業の第三者監視組織であるグランドキャニオン・ディベロップメント・パートナーズ(Canyon Development Partners)が、スタジアムの半透明の屋根を支えるケーブルネットの設置作業で問題が発生しており、工期が伸びる可能性を示唆していたことに起因する。

半透明のドームキャノピー
半透明のドームキャノピー (画像:Raiders)

LasVegasSun紙によると、2020年1月中旬に会合を持ったラスベガス・スタジアム・オーソリティのドン・ウェブ最高執行責任者(COO)は、大幅な遅延が生じるという懸念について次のように反論した。

「アレジアント・スタジアムは世界の注目を集める超大型プロジェクトであることから、これまでになく厳しい世間の目に晒されています。そのため、建設作業中に小さな問題が発生したら、SNSやメディアで必要以上に大きく報道される傾向があります。スタジアム・オーソリティの建設パートナーが発表した報告書の一部分だけを引用して、1月中旬に紙面を騒がせた残念な新聞もその一例といえるでしょう」

ウェブ氏は、昨年末に報告された屋根の問題は、使用しているキャノピーの接続部分への過重で数本のボルトが破損したことに関連しているとし、次のように話した。

「50万以上のボルトを使っている大型構造体において、文字通り数本のボルトが破損しただけのことを大げさに騒ぎ立てられたわけです。もちろん、誰も怪我などしていませんし、屋根構造自体が破損しているわけでもありません」

ウェブ氏によると、ケーブルネットの設置作業は1月に再開し、屋根の設置作業も5月中には完了する予定とのことだ。屋根の設置だけに目を向ければ、工程表より1ヶ月遅れることになるが、同氏はこの遅延は全体の工期に影響を与えるものではないと断言している。

チームカラーを反映させたホスピタリティラウンジも魅力
チームカラーを反映させたホスピタリティラウンジも魅力 (画像:Raiders)

また、グランドキャニオン・ディベロップメント・パートナーズのプロジェクト・エグゼクティブ、トニー・コセンティーノ氏は、ケーブルネット問題はすでに解決済みで、同社はアレジアント・スタジアムが予定通り2020年7月31日までに竣工すると考えていると話した。

※金額はすべて2020年2月下旬で換算

Copyright: Xperiology/TheStadiumBusiness.com - reproduced with permission.
元記事 - RAIDERS BOOSTED BY ALLEGIANT STADIUM PSL SALES

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